ジャグラーの女王

博多駅近くのホールに現れる、オフィス帰り風の女性専業。派手な装いはなく、落ち着いた雰囲気をまといながらも、ホールの空気を一変させるその存在感は圧倒的だ。彼女が姿を見せるだけで、常連たちは思わず背筋を伸ばし、ざわつきが止まらなくなる。

まるで女王のような佇まいに、誰もが一歩引いてしまう。凛とした姿勢と淡々とした立ち回りは、ただジャグラーを打つという行為を超えて、一種の儀式のように見えるのだ。

彼女が注目するのは「メガフェイス880博多本店」のジャグラーコーナー。47台並ぶマイジャグラーの島は壮観で、その中でも虎っぴデザインが可愛らしい台を好んで狙うと噂されている。常連たちの間では「女王が選んだ台は特別」と囁かれ、実際に座る人々はその余韻に浸るようにレバーを叩く。

博多のパチスロシーンにおいて、ジャグラーの女王は単なる専業のひとりではない。彼女が立つことで島全体が舞台となり、ひとつの物語が始まる。勝敗の行方だけではなく、その静かな迫力に、誰もが惹きつけられてしまうのだ。