男の娘のパチプロ日記。

とある街の裏通り。昼は“彼女”、夜は“彼”。
ヘルスで働きながら、閉店後にはホールへ向かう――そんな二重生活を送る男の娘。
香水の匂いを消して、指先のネイルを袖に隠し、台の履歴を睨む。期待値を掘って、掘って、掘りまくる。
リセット、ゾーン、宵越し…。数字の羅列が彼の恋人みたいなものだ。
勝っても負けても、ホールの光は優しい。
今日も彼は笑う。「あたし、また掘っちゃった…」
その声は、ネオンにかき消されて誰にも届かない。

だけど彼の心には、リールの回転音がずっと鳴り響いている。