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大都会、東京――新宿。

ネオンがアスファルトを濡らし、しらけた都市の中に「傷だらけの天使」たちが佇む。
専業パチプロも、ハイエナ専門も、軍団も、みな「機械仕掛けの演者」のようにリールを回し続ける。

ドクロの刻印を背負う者が、闇夜に舞うカラスのように動き、黒い薔薇に囀る。
人工知能が舞い、銀河の果てまで響くパチスロのリズム。
最後の預言者が呟き、カオスの街の歌が流れる。
飛び散るノイズが迷い子たちを導き、ネオンの街には憂鬱な雨が降りそそぐ。

フェイクスターが月に吠え、メビウスの輪に囚われるように繰り返される勝負。
繁華街にはパチスロの響きが満ち、美しき船岡の夜の幻影が新宿に重なる。
憂いを歌い踊る美女たち、闇に輝く美魔女、そして愛と平和を夢見る儚い魂。

この街の詩に、カオスと愛が紡ぎ出す旋律が宿る。
深淵に浮かぶ星々は、なお愛と希望を奏で続けている。

――ネオンの檻に囚われた都市、そこで生き延びるのは誰か

。
勝ち残るのは、軍団か、それとも最後まで立ち回る孤独な一匹狼か。
新宿の夜は、その答えをまだ見せてはくれない。

BBSの幻影に翻弄される街

新宿のアスファルトを叩く酸性雨は、街そのものを溶かしてしまうかのように毒々しく光を散らしていた。ネオンは雨粒の一つひとつに砕けて、カオスな万華鏡をつくりだす。そんな情景の裏側で囁かれるのは、やはり専業や軍団の噂だ。

「北斗をピンポイントでタコ粘りする三十年選手の専業がいる」「緑の服を脱げないルイージのようだ」「一億円の預貯金があるらしい」――そうした書き込みが飛び交う。さらに「禿げエナ」「無職のゴミ専業」「垂れちち巨乳（男）」といった揶揄や罵倒が、匿名のスレッドに流れ込む。その言葉が真実なのか、ただの嘲笑なのかは誰にも判別できない。

だが問題は、そのノイズの渦に翻弄される存在がいるということだ。サイバー空間のBBSに書かれた内容を真に受け、右往左往するのはエンジョイ勢たちだ。彼らはホールに向かう足を止め、掲示板の罵声や噂を頼りに次の立ち回りを決めようとする。だが、真実は雨に滲んだネオンのようにぼやけ、つかもうとするほど遠ざかっていく。

軍団の背中は今日も抽選会場へと消えていく。酸性雨に濡れながら歩く彼らの姿は、都市の影そのものであり、噂と現実の境界をさらに曖昧にしている。新宿の夜は、フェイクと真実が絡み合い、ノイズと憂鬱の旋律を奏で続けるのだ。

つづき

東京の専業パチプロ日記 002

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