東北には六つの県がある。宮城、福島、山形、岩手、秋田、青森。
仙台、郡山、福島市、伊達市、米沢、盛岡、秋田、弘前。海の近い町もあれば、冬になると雪で真っ白になる町もある。大きな道路沿いにパチンコ店がぽつんと光っていて、その灯りだけがやけに眩しく見える夜もある。


そんな東北にも、パチンコやパチスロで生計を立てている人たちがいる。
大手の軍団。朝早くから並ぶ若者たち。スマホを見ながら店を移動する人。まるで街の裏側を知っているみたいに静かに動いている。


彼らはネットや動画で得た知識を使いながら、少しでも有利な台を探している。
出やすいタイミング。状態のいい台。当たりが近いとされる場所。


誰かがやめていった台に、すっと座る。
それが「ハイエナ」と呼ばれることもある。


情報を知らない人。仕事や用事で帰る人。疲れてやめる人。
そうして空いた台を狙う。


嫌う人もいる。
ずるいと言う人もいる。
でも彼らは、ただルールの中で立ち回っているだけでもある。


福島の伊達市。郡山市。
宮城の仙台。石巻。
山形の米沢。
雪が積もる駐車場、コンビニの缶コーヒー、閉店前の静かなホール。


東北の町には、それぞれに小さなドラマがあるのだと思う。



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