爆サイにある『大曲ひまわり』の掲示板について
秋田県大仙市の「大曲ひまわり」。白い看板が目印のこのホールは、パチンコ320台、スロット160台を抱え、駐車場も400台分。Wi-Fiや充電器など、今風の快適設備も揃えている。数字の上では“地域の大型ホール”と呼んで差し支えないだろう。
しかし、掲示板を覗いてみると、そこに映し出される姿は数字の整然さとはずいぶん異なる。
花火と時短営業、そして延長営業
大曲といえば全国的に有名な花火大会。その日には「時短営業ありがとう」と書き込まれる。表向きは地域の行事に寄り添った柔軟な姿勢に見えるが、裏返せば「客を呼べる日には時間を調整する」という、きわめて商業的な判断にも映る。
さらに月末には「延長営業!」という声と、「延長営業危険!」という皮肉が並ぶ。結局のところ客が望んでいるのは夢を見せてくれる営業であり、店が優先しているのは数字の回収か放出か、そのさじ加減にすぎない。
掲示板に映る常連の舞台
掲示板には「台パン小僧」や「強打爺」といったあだ名が飛び交う。ホールが人を集める場である以上、そこには人間模様が必ず生まれる。しかし、こうした呼び名が定着してしまうのは、裏を返せば「顔ぶれが固定化されている」証でもある。客が新鮮な流れで入れ替わらず、同じ人々が同じ行動を繰り返す舞台装置――そう見えなくもない。
出玉への期待と疑念
「午後6時以降に跳ねるグラフばかりだ」「タイマーでも付いてんのか」という投稿が目に入った。もちろん、実際に何か仕掛けがあるというわけではない。ただ、そう思わせてしまうくらい“規則的”に見える現象があるということだ。ホールは常に「期待」と「疑念」の狭間に存在する。数字が公開されても、その裏で人は疑い、噂が噂を呼ぶ。
店舗情報とリアルの乖離
住所、電話番号、台数、料金。こうした情報は整然と並んでいる。しかし、掲示板をのぞけば「混んでますか?」と不安げに質問する人もいれば、「今日は期待できるのか?」と探りを入れる人もいる。表の情報と、裏で飛び交う不安や皮肉。その落差こそが、ホールという存在の実態を物語っている。
終わりに
「大曲ひまわり」は、地域の花火大会と共にあるホールでもあり、延長営業に揺れる舞台でもある。そこに集まるのは、台数や料金表に収まらない、人間たちの欲望と疑念だ。
数字だけを見れば安定した施設。だが掲示板を見れば、そこはやはり“欲と不安が渦巻く場”であり続けている。パチンコ店とは結局、そうした二面性を抱えた場なのだろう。
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