「バクサイ特定!?大変なことになる前に読んで!!」――この言葉を聞くと、私は小学生に話しかける先生のような気持ちになります。みなさん、掲示板やSNSでは、自分の名前を出していなくても、書いた言葉の積み重ねで誰なのか分かってしまうことがあるんです。

たとえば、学校のことや友達のこと、家の近くの話をくり返せば、見ている人は「あの子だな」と気づいてしまう。そうなると、楽しいはずの遊び場が、いじめやトラブルのきっかけになってしまいます。だからこそ、匿名だから何を書いてもいいと考えるのは間違いです。

書く前に一度深呼吸をして、「これは自分や誰かをつけないかな?」と確かめることが大切です。言葉には力があって、取り消すことはできません。

守ってくれる大人がそばにいるうちはまだいいけれど、大人になればすべてが自己責任です。

そう思うと、戦後の占領政策が日本人の心から誇りや慎みを奪ってしまったのではないか、と私はつい嘆いてしまうのです。